ソーダ水

ひと休みで寄ったカフェ。
夏も近いと錯覚しそうなチェリーソーダ。

オプションでアイス乗せ。

去年の夏のベリーソーダも好きだった。
もちろんアイス乗せ。


一人でカフェに寄ってまじまじこうして写真を撮るのって変なのかな。
気にしたりなんて損だと思うけど
このピントが合った時の感覚が好き。

シャキッと、そこに合った時
以心伝心で同じ事を思ったり、言ったりした時みたいなあの感覚。


何年か前はよくいろんな所へふらっと一人で旅に出てたからよく撮っていたけど
最近は少なくなったかもしれない。

写真と言うフィルターを通すと
普通に目に止まる物が、どこか遠い世界の物に見えるような気が子供の頃からしていた。



緑色の空き瓶も、
空の色も、
無印の自転車も、
道路標識も、
誰もいない野球場も、

何だか遠い、時間のない所の物に見えた。

そこへ行きたいって思っていた。


それを思い出したのは、だいぶたった何年か前。
その頃の感覚で写真を撮っていた時
何も考えなくて、心だけで、子供の頃の私が見た色と同じような景色を
誰かと共有する事ができた。

できない訳じゃないし、
またそう言う場所と時はやって来るって思っているけど。


それはとても幸せな共有だったって　思う。



でも小さい頃、そこに「行きたい」って思っていたんだろうか。



本当は
それ自体に「なりたい」って思ったのかもしれない。



時間の無い世界の


緑色の空き瓶や、
空の色や、
無印の自転車や、
道路標識や、
誰もいない野球場に



子供の頃の感覚は、
大人にはほとんど理解できないものだろうけど



でも残っているって言う事は貴重だって思う。



チェリーソーダを飲みながら
泡に見とれて小一時間、そんな事を考えていた。


機種変更したい携帯電話は結局決まらない休日だった。